全人類にリラックスをもたらすブログ

この世は幻想。色即是空。 趣味は古典読解と寺社巡り。心の平和がテーマです。全人類に安らぎあれ!

『「カンガルーケア」と「完全母乳」で赤ちゃんが危ない』久保田史郎先生  ~利他に生きよ~

ご覧いただきありがとうございます。

 

 

今日ご紹介する本は、私が尊敬してやまない久保田史郎先生著、

 

『「カンガルーケア」と「完全母乳」で赤ちゃんが危ない』(小学館

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2014年11月に出版された本書は、全日本人必読書である。間違いなく。

その理由は後々説明するが、簡単に言えばお産にかんする知識というよりは、普遍性のある「知恵」に近いことが書いてあるためである。これを読む前と後ではお産に対する見方が大きく変わる。出産を控える妊婦さんはもちろん、看護師、助産師、そして一般の社会人も、知識として知っておいて損はない内容であると思われる。

 

 

私が久保田先生を知ったのは、Youtubeの動画内。

同じく医者である細川博司先生のチャンネルでお見受けしたのが初めてだった。先生のお話を耳にするまで、出産や新生児の健康状態等に全く興味がなかったわけだが、一度動画を視聴したら、止まらなくなってしまった。

 

ハマってしまった理由は、第一に、先生の説明が分かりやすかったから。第二に、全く知らない分野の知識を得られる喜び、そして第三に、いかに最近の日本のお産が間違っているか、これを知ることができたからである。

第三の理由は、言い換えれば「お産の闇」とも言えるだろう。そう、日本のお産には闇がある。これは誇張でも何でもない。そして私は、久保田先生のお話を通じて幸運にも間違ったお産の恥部を認識する機会を得たわけである。

 

 

当ブログでは、過去の記事において久保田先生の動画を紹介しているが、残念ながら部分の寄せ集めという形式になってしまっている。もちろん、部分的な情報でありながら、先生のご意見は我々の目を開かせてくれている。少なくとも私は目が覚めた感じがする。ただし、私としてはより体系化された状態で情報を発信したいと思う。

そういう次第で、本書を手に取ったわけである。

 

 

まず、この本を買っていない人は、今すぐ購入した方がいい。なぜなら、いつ絶版になるかわからないからである。とても絶版にすべき内容とは思えないのだが、正しいことを言うとすぐ潰されるのがこの世界である。何があるかわからない。

また、その内容から今後価値が高まる可能性も十分にある。日々価値の変動する貨幣を握り締めるよりは、価値の高い本を資産として持っておく方が遥かに賢いと私は思う。

 

 

本書の内容を簡単に紹介するその前に、少し考えておきたいことがある。

それは、我々が「この世に生を受けることの意味」についてである。本書を読んで、この世に生まれてきたこと、その目的とはなんなのか、これを考えさせられたからである。

 

 

我々が生きていく理由とは、100人いれば100通りの答え方があるだろう。ただし、抽象度を上げれば、答え方は限られてくるように思える。

多くの人にとって、幸せな人生が好ましいはずである。自分の人生における幸せはもちろん、他者の人生における幸せも同様に重要である。そう考えることができれば、自然と生きる理由や目的は浮かび上がってくるのではないだろうか。

 

それは、「他者を幸せにすること」である。

他者の幸せを考えてあげること、そして他者の幸せが、そのまま自分の幸せになる、ここに我々の生きる目的があると私は考えている。

 

生を受けたすべての人間が、利己ではなく利他の精神を発揮できれば、この世は瞬く間に幸せに包まれる…。

 

 

このように私が考える理由は、本書を読めばなんとなく理解されると思うが、端的に言うと、他者(妊婦や胎児、そして新生児)のことなどどうでもいいという姿勢が諸悪の根源だからである。

間違った知識や情報を鵜呑みにして、あるいは無批判に発信することの罪は極めて大きい。なぜなら情報の発信側は、結果的に社会に害をもたらしてしまっているからである。

もちろん、彼らには彼らなりの善意というものがあって情報を流しているのかもしれない。あたかも、「これらの情報は、あなたのためなのです!」と言わんばかりに。

しかし、彼らの致命的な間違いを、善意や利他の気持ちから生じた誤りということで済ませてしまって果たして良いものなのだろうか?

 

それはあまりにも無責任な話ではないだろうか。また、彼らの「利他」は上辺だけのニセモノで、実は自己保身が裏にあるという「利己」である可能性も否定できない。なぜなら、間違っていると指摘されているにもかかわらず、聞く耳を持たないままだからだ。

本当に利他性を重んじているのであれば、発信する情報を見直したり、改善したりするはずだろう。それをしてこなかったということは、自己保身だと追及されてもおかしくない。

 

 

自分の失敗を隠したり、無かったことにしたりする姿勢とは、利己以外の何物でもない。

もちろんこれは医学界に限った話ではなく、世界各地、いたるところで聞く話である。

共通することは、情報発信者の行き過ぎた利己的精神である。

 

結局のところ、利己を止めない限り、利権は崩れないし、正しい情報が発信されることもない。逆に言えば、今この瞬間から、全人類が「利他」を本気で実践し始めれば、世界中の人間に幸せが訪れるのではないか。

 

 

本書において、私は久保田先生に圧倒的利他性をみた。赤ちゃんに対する利他である。

すべての赤ちゃんが、これからの一生を有意義に、元気よく生きていけるように、最大限のサポートをする。これこそ、久保田先生が見せる利他である。

 

 

読者には、本書にみなぎる久保田先生の利他をぜひとも感じ取って頂きたい。

 

 

 

●内容紹介

それでは、本の内容を簡単に紹介したい。

本書の理解は、3つの軸を念頭に置けば簡単である。

第一に、知恵の重要性。第二に、体温管理。第三に、生理的現象。

 

 

まず、第一の軸について。

ここでいう知恵とは、お産にかんする知恵である。知恵とは長い歴史の中で人類が発見した問題解決の「カギ」に相当する。例えば、乳母や産湯。乳母は必要性があったからこそ、多用されてきたはずだ。もちろん産湯も同じ。日本人が「必要だ」と思わない限り、そこに存在しているわけがない。

 

久保田先生は、本書においてその存在理由を明確に述べている。

 

 ・お母さんは出産3日経たないと母乳が出ない。母乳が出るまでの間、乳母が 赤ちゃんに栄養を与える。

 ・産湯は外気温を温めるために使用。

 

これらを無視して「カンガルーケア」、「完全母乳」を推進することが本当に正しいことなのだろうか、疑問である。

 

 

続いて、体温管理について。

前提として人間は恒温動物といい、体温を一定に維持する動物である。体温を維持するために生きているわけだから、当然、急激な気温の変化には弱い。

大人でさえ、気温の変化には弱いわけだ。赤ちゃんならなおさらだろう。

 

赤ちゃんは生まれてくる前はお母さんのお腹の中にいる。久保田先生によれば子宮内温度はおよそ38度。ここから25度の分娩室に移されるとなると、気温差は13度。

13度の気温差といったら、かなりの変化である。体の弱い大人であれば、すぐに体調を崩して倒れてしまうだろう。

 

いきなり13度の気温の変化にさらされる赤ちゃんは、一過性の低体温ショックに苦しむことになる。赤ちゃんは体温を上げるために必死に全身を震わせるのだが、ここ消費するのが、糖分である。

糖分は脳のガソリンで、熱産生に欠かせないものである。少し消費する分には問題ないはずだが、低体温の赤ちゃんは大量に糖分を消費することになる。こうして赤ちゃんは、「低血糖症」に陥るのである。

 

私も先日経験したが、低血糖になると頭がぼんやりする。何かをしようにも体がだるく、やる気も起きない。これはまずいと悟り、私は朝起きてまず初めにチョコレートを食べるようになった。とにかく糖分だけは摂っておくようにしている。

 

 

さて、大人でも本能的に「ヤバイ」と感じる低血糖。赤ちゃんに影響がないはずがない。

本書において久保田先生は、

 

「糖分が赤ちゃんの脳神経細胞の発育の栄養源になる。逆に早期新生児に低血糖症が持続すれば、脳に障害を残す危険性がある」

 

と述べている。そしてこれが、発達障害の危険因子であると指摘する。

 

 

発達障害の原因は低体温症と低血糖症

これこそまさに、本書が言わんとすることである。

 

 

それでは最後に、三つ目の軸、「生理的現象」についてみていこう。

本書で述べられるように、赤ちゃんの体重減少、黄疸の出現、そして飲んでも吐く行為は、教科書に「生理的現象」と記されているように、自然現象として認識されている。これらは換言すれば、「当たり前」の現象であり、別段問題視するようなものではないということになる。

 

しかし、それは違いますよ、というのが久保田先生の主張である。

ちゃんと対処すれば、これらの生理的現象はすべて防げるはずなのだが、なかなか気づく医療従事者がいない。その理由は、学び始めの段階で、先人と教科書から「これらは生理的現象です」と教わってしまうからだろう。

これはかなり深刻な問題であり、久保田先生に敵が多い理由も想像できる。なぜなら動画内で先生が仰るように、「教科書を書き換えることは大変なこと」だからだ。

 

 

なぜ、教科書を書き換えることが難しいのか。背後には、表にしたくない利権があることも想像できるが、突き詰めれば、利己に染まった人間が上にいるからではないだろうか。

彼らは自己保身のために自分の失敗を認めるわけにはいかないし、そのような人間に媚び諂うことで今の地位にいる人間も同様に、上の顔を汚すまいと失敗を隠してしまう。

 

これが現代のお産から事故が減らない最大の原因なのではないか。

そう思わざるを得ない。

 

 

結局のところ、我々が住む現代社会というものは、利権が先に存在し、そこに利己的な人間が集まることで成り立っている。医療はとてつもなく大きな利権の一つであること明らかで、お産もその一部であるのだろう。

 

しかし、お産という生命誕生の場に利己的な人間ばかりいるのはまずいと思う。

本書を読んだ人間は、誰しもそう思うだろうと想像する。なぜなら、お産という一瞬間に、赤ちゃんの人生がかかっているからである。

誰だって、生後一週間で一生の障害を背負わされたくはないだろう。しかもそれらの障害は、正しく対処すれば、取り除くことができるのである。それにもかかわらず、お上が決めた教科書で教わったことだけを忠実に実践し、事故を増やしていくこの現状。

 

 

つくづく、自分の身は自分で守らねばならないと思わされる。

その方法はいたって簡単。

 ①大量の知識

 ②批判的吟味

これだけである。①と②は両方必要。どちらが欠けていてもダメ。

大事なことは、選択する一瞬のための労力を惜しまないこと。

 

 

我々は生きるために学び、学ぶために生きているのだから

 

 

それではまた。

これから生まれてくる赤ちゃんと、妊婦さんに喜びを。